## 「委ねられる人との邂逅」
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大人になるほど、誰かに心から自分を委ねるということは、
難しくなってゆくように感じております。
日々の暮らしの中では、自分で考え、自分で決め、
自分の足で歩いてゆくことばかりでございます。
それが大人になるということなのかもしれません。
けれど――
そんな日常を過ごしているからこそ、
ご主人様の前では、私は一人の奴隷でありたいのでございます。
ただ言われたことに従う、ということではございません。
この方になら、奴隷たる私の心をお預けしても大丈夫。
そう思えることが、奴隷たる私にとって何より大切なのでございます。
お言葉のひとつひとつ。何気ない振る舞い。
そして、ふとしたときに感じるお人柄。
そうしたものに触れながら、
少しずつその方を知ってゆきたいと思っております。
急ぐ必要はございません。
信頼とは、きっと静かに育ってゆくものなのでしょうから。
そしていつの日か、考えることさえ忘れて、
ただ素直な奴隷でいられる瞬間が訪れたなら――
それは奴隷たる私にとって、とても幸せなことでございます。
そんな方との邂逅を、さくらは今日も、
ここで静かにお待ちしております。
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